2018年02月27日

ふと追ってみる

日差しが春めいてきました。

母を亡くしてから、ふとした時に
『お母さんが今の私の年齢だった時、
 どうしてたっけ?』
といった事を思い返すようになりました。

男性は、父親が亡くなった年齢を
意識している方が多い気がします。
その女性版でしょうか。

母が今の私の年齢の時、私は18歳でした。
実家のある広島から、西宮市にある
短期大学への入学を控えていた頃です。
2人の姉がいますが、娘を家から出すのは初めて。
今思えば、母もドキドキだったと思います。

新生活の準備で、母と西宮へ向いました。
“神戸に三宮って駅が3つもあるけど、どういう事?”
地元にはJRしかなく、阪急・阪神・JRと3駅あるって
事すら理解できてなかった…という
真のド田舎者ですexclamation

その時の珍道中を断片的に覚えています。

阪急甲陽線に乗り、初めて見た夙川沿いの桜。
「うあー」と大きな声を上げてしまいました。

学校の周りは、輸入車しか走ってなく、
見た事ない犬に目を奪われました。

翌日、朝食を食いっぱぐれて、ダイエー地下にある
うどん屋へ入りました。
開店前だったのに特別に入れてもらい、薄暗い店内で
揚げたての天婦羅がのったアツアツうどんを頂きました。
親切にしてもらったせいか、倍美味しく感じました。

スーパーで日用品も揃えました。

だけど、その後、
母と別れた時の記憶は丸ごと抜け落ちてます。
子どもってそんなものでしょうか。
漫画だと、見せ場にあたる重要シーンです。
母は帰りの電車で何かを思ったりしたのかな。

1年目は寮に入り、しばらくして実家に手紙を送りました。

母はその手紙を見つけたとき、瞬時に
泣いてしまう、と思ったそうです。
だけど、私がその手紙に書いていたのは…

寮生活(主に女子風呂)で目撃した衝撃実録 
あらわな乙女の姿 図説付き
 

母はそれを読んで泣くどころか、腹がよじれるほど笑い
安心したとか。

年を重ねてよかったと思うのは、想像の幅が広がった事。
近すぎて見えなかった(見ようとすらしなかった)母の気持ちを
今は想像する事ができます。

生前の母の眼差しを追体験。
母が遺してくれたギフトかもしれません。
今年は夙川の桜に会いに行こうと思います。

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“見た事ない犬”とは、サルーキでした。
posted by 埜納タオ at 22:55| 日記

2018年02月08日

漫画掲載のお知らせ


現在発売中のJOUR3月号に
「夜明けの図書館」第21話が掲載されています。

3巻収録の第9話で登場した、
奏太くんが成人になって再登場しています。
当初は、小柄でぽっちゃりしたメガネ君…
俳優の濱田岳さんのようなイメージを考えてましたが、
「そこは普通にかっこ良くていいのでは?」と
担当さんのご意見もあり、長身細身になりました。

世間一般のイケメン観とズレがあるので、
“かっこいい” を描くのが苦手です。
がんばって “かっこいい風” を描いてみましたが、
やはり無理が生じています。
ストーリーも、もうひと捻りさせたかった…
力不足ですあせあせ(飛び散る汗)


***


現在発売中のダ・ヴィンチ3月号で
北尾トロさんの”トロイカ学習帳”で
「夜明けの〜」を取り上げてもらっています。

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担当さんが送ってくださいました。


同枠に神奈川県立川崎図書館の
高田高史さんが登場されています。
タモリ倶楽部に出演された時、たしかメモが
折り込み広告の裏面だった記憶が…
あれは図書館の方針なのかなー。

高田高史さんの本、おもしろくって
“調べる三姉妹”の書籍化をずっと待ち望んでいます。


***


録画していた図書館関連の番組をふたつ見ました。
ひとつは、
「認知症にやさしい図書館〜高齢化時代の新たな役割とは〜」
回想法やヒューマンライブラリーに触れている部分も。
もうひとつは、
「リドワンさんの馬の図書館〜インドネシア〜」
ジャワ島の村で馬の移動図書館を続ける男性を追ったもの。
移動図書館はいつか描いてみたい素材です。


生きてく上で、人のちょっとした善意に救われることって
沢山あると思う。
先日観た映画「希望のかなた」もそんな印象を受けました。
カウリスマキ監督の映画には、
押し付けがましい元気をもった人が出てこない…
だから安心して見れちゃうんだなー。
手を差し伸べる側も受け取る側も、タバコ1本譲り合うくらいの
軽やかさで描かれている。
力の抜けたユーモアと一緒に。
お手本にしたい生き方です。

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posted by 埜納タオ at 18:36| お知らせ